赤ちゃんの咳の種類別対処法:乾いた咳・痰がらみの咳・犬吠様咳の見分け方

公開日: 2026-02-20最終確認日: 2026-02-20ベビスナ育児コンテンツチーム14 で読めます

赤ちゃんが咳をすると、パパ・ママはとても心配になりますよね。でも、咳の音をよく聞くと原因や重症度がわかることがあります。乾いた咳痰がらみの咳犬吠様咳百日咳 — この4つのタイプを見分けられるだけで、赤ちゃんに必要なケアや受診のタイミングを判断できます。この記事では、咳の種類別の原因と家庭での対処法、痰の出し方、夜間の咳対策、咳止め薬の安全性、そして緊急受診のサインまで詳しくご紹介します。

赤ちゃんはなぜ咳をするの?

咳は気道に入った異物や痰、ウイルスなどを外に出そうとする防御反応です。赤ちゃんの咳を引き起こす主な原因は以下の通りです。

  • ウイルス感染:風邪、RSウイルス、インフルエンザ、クループなど
  • 細菌感染:百日咳、肺炎、副鼻腔炎
  • アレルギー:ダニ、ペットの毛、花粉
  • 刺激物質:タバコの煙、大気汚染、乾燥した空気
  • 胃食道逆流:胃酸が気道を刺激して咳を誘発
  • 喘息:気道の過敏反応による繰り返す咳
💡 赤ちゃんの気道は大人よりずっと狭いため、わずかな腫れや少量の痰でもひどい咳になることがあります。

咳の4タイプの見分け方

タイプ音の特徴主な原因起こりやすい時期
乾いた咳(コンコン)乾いた軽い咳、痰がない風邪の初期、アレルギー、喘息、乾燥した空気通年
痰がらみの咳(ゲホゲホ・ゼロゼロ)重い湿った音、痰が絡む風邪の後期、気管支炎、RSウイルス、副鼻腔炎風邪発症3〜5日後
犬吠様咳(ケンケン)犬が吠えるような甲高い咳クループ(急性喉頭炎)秋〜初冬、夜間に悪化
百日咳(コンコンコン→ヒュー)連続した咳の後に「ヒュー」と息を吸い込む音百日咳菌(Bordetella pertussis)感染通年、未接種の場合リスク大

タイプ別の詳しい説明と家庭での対処法

乾いた咳 — コンコンと乾燥した咳

原因と特徴:

  • 風邪の初期に喉がイガイガして出る咳です
  • アレルギー性鼻炎や喘息でもよく見られます
  • 夜間や明け方に悪化する傾向があります
  • 痰が出ないのが特徴です

家庭での対処法:

  • 湿度管理:室内の湿度を**50〜60%**に保ちましょう。加湿器を使用するか、濡れたタオルを掛けるのも効果的です
  • 水分補給:母乳やミルクをこまめに飲ませ、6ヶ月以上ならぬるま湯を少量ずつ与えましょう
  • 刺激物を除去:タバコの煙、香水、芳香剤を避け、空気清浄機を活用しましょう
  • 鼻の保湿:生理食塩水スプレーで鼻粘膜を潤しましょう

痰がらみの咳 — ゲホゲホ・ゼロゼロと湿った咳

原因と特徴:

  • 風邪の発症3〜5日後、痰が増えてきた頃に現れます
  • 気管支炎やRSウイルス感染でよく見られます
  • 痰を吐き出せない赤ちゃんは飲み込んでしまい、嘔吐につながることもあります
  • 胸からゼロゼロ、ゴロゴロという音が聞こえることがあります

家庭での対処法:

  • 水分補給を強化:十分な水分摂取が痰をサラサラにして排出を助けます
  • 背中トントン:赤ちゃんを座らせるか、うつ伏せに抱いて背中を優しくトントンと叩きましょう
  • 上半身を高くする:寝るとき、頭側を少し高くすると痰の排出が楽になります
  • 鼻吸引鼻づまりを伴う場合は、鼻吸い器で分泌物を取り除きましょう

犬吠様咳 — 犬が吠えるような咳

原因と特徴:

  • クループ(急性喉頭炎)が主な原因です
  • 生後6ヶ月〜3歳の子どもに最も多く、秋から初冬にかけて流行します
  • 最初は風邪のような症状から始まり、突然ケンケンという咳が現れます
  • 夜間に急に悪化するのが特徴です
  • 息を吸うときに「ヒューヒュー」という吸気性喘鳴(ストライダー)を伴うことがあります

家庭での対処法:

  • 冷たい空気:外の冷たい空気を5〜10分間吸わせると、腫れた気道が収縮して症状が和らぎます
  • 加湿:以前は蒸気療法が勧められていましたが、最新の研究(コクランレビュー2021)では効果が証明されておらず、やけどのリスクもあります。代わりに涼しい夜の空気や冷却式加湿器を使いましょう
  • お子さんを落ち着かせる:泣くと気道がさらに狭くなるため、抱っこして安心させてあげましょう
  • 上半身を起こす:横にせず、抱っこして上半身を起こした姿勢にすると呼吸が楽になります
💡 犬吠様咳が出たら、お子さんのそばで寝て状態を見守ってください。クループの症状は突然悪化することがあります。

百日咳 — 連続した咳の後に「ヒュー」音

原因と特徴:

  • 百日咳菌による細菌感染で、四種混合ワクチン(DPT-IPV)で予防可能です
  • 最初の1〜2週間は風邪のような鼻水、微熱で始まります
  • その後、激しい連続した咳の発作が起こり、咳の最後に「ヒュー」と息を吸い込む特徴的な音がします
  • 注意:乳児では典型的な「ヒュー」音が出ず、代わりに無呼吸発作(呼吸が止まる)が現れることがあります
  • 咳が10週間以上続くことがあり、「100日咳」とも呼ばれます

家庭での対処法:

  • 必ず医療機関を受診:百日咳は抗生物質による治療が必要です
  • 水分補給:咳の発作による脱水を防ぎましょう
  • 少量ずつこまめに授乳:咳の発作の合間に少しずつ飲ませましょう
  • 予防が最善:四種混合ワクチンの接種スケジュール(生後3ヶ月から4回接種)を守りましょう

赤ちゃんの痰を出す方法 5つ

赤ちゃんは自分で痰を吐き出すことができないため、パパ・ママのサポートが必要です。

1. 十分な水分摂取

  • 水分が痰をサラサラにして排出を助けます
  • 6ヶ月未満:母乳やミルクをこまめに飲ませる
  • 6ヶ月以上:ぬるま湯や薄い麦茶を追加

2. 湿度管理

  • 室内の湿度を**50〜60%**に保ちましょう
  • 加湿器(冷式加湿推奨)を使用するか、濡れタオルを掛けましょう
  • 加湿器は毎日洗浄して雑菌の繁殖を防ぎましょう

3. 背中トントン(体位排痰法)

  • 赤ちゃんを膝の上にうつ伏せに抱くか、片腕で少し傾けた姿勢にします
  • 手のひらを少しお椀型にして、背中を下から上に向かって優しくトントン叩きます
  • 授乳前や寝る前に3〜5分程度行いましょう

4. 姿勢管理

  • 寝るときに頭側を15〜30度高くして気道を開きましょう
  • マットレスの下にタオルを入れて緩やかな傾斜を作ります
  • 咳き込んだときは抱き上げて上半身を起こしましょう

5. ネブライザー(処方に基づく)

  • 医師の処方に従い、生理食塩水をネブライザーで吸入すると痰がサラサラになります
  • 必ず医師の指示のもとで使用してください
  • 自宅で使用する場合は1日2〜3回、1回5〜10分程度行います
💡 赤ちゃんが痰を飲み込むのは正常です。飲み込んだ痰は胃で消化されるので心配ありません。

咳止め・痰切り薬は赤ちゃんに安全?

パパ・ママがよく気になるポイントですね。結論から言うと、乳幼児に市販の咳止め薬は危険です。

重要な安全ルール:

  • FDA(米国食品医薬品局)の勧告:2歳未満の乳児にOTC(市販)の咳止め・風邪薬を与えないでください。重篤な副作用(呼吸抑制、過度の眠気)が起こる可能性があります
  • メーカーの自主表示:多くの咳止め薬に「4歳未満は使用しないでください」と記載されています
  • 小児科専門家の見解:6歳未満の子どもには咳止め薬の効果が証明されておらず、副作用のリスクがメリットを上回ります
  • はちみつ1歳以上の赤ちゃんにははちみつ2.5〜5mLを寝る前に与えると、咳の緩和に効果的です。ただし、1歳未満には絶対に与えないでください(乳児ボツリヌス症のリスク)

医師の処方が必要な薬:

  • 気管支拡張薬(喘息の場合)
  • 抗生物質(百日咳、細菌性肺炎の場合)
  • ステロイド(クループの場合のデキサメタゾン)
💡 「咳を止めること」よりも「咳の原因を治療すること」が大切です。咳自体は痰や異物を排出する重要な防御メカニズムです。

夜に咳がひどくなる理由と対策

多くのパパ・ママが「日中は大丈夫なのに、夜になると咳がひどくなる」と感じていますよね。これには明確な理由があります。

夜間に咳がひどくなる理由:

  • 後鼻漏:横になると鼻水が喉の奥に流れ落ちて気道を刺激します
  • 重力の影響:立っているときは自然に流れる分泌物が、横になると気道にたまります
  • 乾燥した室内の空気:暖房で湿度が下がり、気道の粘膜が乾燥します
  • 胃食道逆流:横になった姿勢で胃酸の逆流が増え、気道を刺激します
  • 体温変化:夜間にわずかに体温が下がることで気道が敏感になります

夜間の咳を和らげる方法:

  • 寝る前に生理食塩水で鼻洗浄してから鼻吸引
  • 部屋の湿度を**50〜60%**に維持(加湿器を稼働)
  • 頭側を少し高くして寝かせる
  • 寝る前の水分補給(母乳、ミルク、またはぬるま湯)
  • 1歳以上ならはちみつをスプーン1杯(2.5〜5mL)
  • 就寝前に10分間換気して新鮮な空気を入れる

病院に行くべきとき — 緊急サイン

以下の症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。

救急受診が必要な場合:

  • 呼吸困難:呼吸のたびに肋骨の間が凹む(陥没呼吸)
  • 唇や爪が青くなる(チアノーゼ)
  • 呼吸が止まる、または無呼吸発作
  • ぐったりして意識がぼんやりする
  • 犬吠様咳に加え、安静時にもヒューヒュー音(安静時喘鳴)

当日中の受診が必要な場合:

⚠️ 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38°C以上の発熱は、咳の有無に関わらず直ちに救急外来を受診してください。敗血症や髄膜炎など重篤な感染症のサインである可能性があります。
  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの咳
  • 38°C以上の熱が3日以上続く
  • 咳が2週間以上続く
  • 痰に血が混じる
  • 咳のために飲めない(授乳拒否)
  • ゼーゼーという音(喘鳴)が聞こえる
  • 咳の後の繰り返す嘔吐
💡 生後3ヶ月未満の赤ちゃんが咳をしている場合、原因に関わらず小児科を受診しましょう。この時期の咳は肺炎や百日咳などの深刻な感染のサインである可能性があります。

ベビスナで咳の症状を記録して相談しよう

赤ちゃんの咳のパターンを記録して、専門的なアドバイスを受けましょう。

  • AI健康チャットボット:「赤ちゃんが夜中にケンケン咳をしています」と入力すれば、咳のタイプに合った対処法をAIがすぐにご案内します
  • 健康記録:咳が始まった日、タイプ、伴う症状を記録すれば、小児科受診時に役立ちます
  • AI便分析:風邪薬を飲んだ後の便の変化が心配なとき、写真1枚で健康状態を分析します
  • 多言語対応:日本語、韓国語、英語で育児情報を確認できます

参考文献

赤ちゃんの咳の種類別対処法:乾いた咳・痰がらみの咳・犬吠様咳の見分け方

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