赤ちゃんの免疫力を高める方法:母乳・ビタミンD・予防接種 完全ガイド

公開日: 2026-04-07最終確認日: 2026-06-26ベビスナ育児コンテンツチーム16 で読めます

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保育園に通わせはじめたら、毎月のように赤ちゃんが鼻水を垂らしている気がして、気が重くなりますよね。「うちの子、免疫力が弱いのかな?」と心配になるのは当然のことです。でも実は、赤ちゃんの免疫力はもともと生後6ヶ月〜1歳半の時期が最も低いんですよ。生まれるときにお母さんからもらった抗体は少しずつ消えていくのに、赤ちゃん自身が免疫力をつくる力はまだ成長の真っ最中だからです。この免疫力がある程度落ち着くのは6歳ごろ。幸い、この時期を心強く乗り越えるための確かな方法があります。母乳育児・ビタミンD 400IU補充・予防接種、この3つが鍵ですよ。

どうして生後6ヶ月ごろに弱くなるの?

お母さんのお腹から出てくるとき、赤ちゃんは胎盤を通じてお母さんの抗体をたっぷり受け取って生まれてきます。だから生まれたばかりの新生児は、意外と病気が少ないんですよ。ところがこのお母さん由来の抗体は生後4〜6ヶ月の間にぐっと減ってしまい、肝心の赤ちゃん自身の免疫系はまだ完成していません。この「免疫の空白期間」こそ、赤ちゃんが風邪・胃腸炎・気道感染にいちばんかかりやすい時期なんです。つまり、この時期によく体調を崩すのは、決して赤ちゃんが特別に弱いからではないということですね。

💡 免疫細胞の約70%が腸に存在しているって、ご存じでしたか?だからこそ、離乳食が始まる生後6ヶ月以降に腸の健康をしっかり整えることが、免疫力にとても大切なんです。

免疫力を高める1つめの方法、母乳育児

免疫の話をするうえで、母乳は外せません。とくに出産後2〜3日間に出る、濃い黄色みがかった初乳は、ただの最初のおっぱいではなく、免疫物質がぎゅっと詰まった宝物のような存在なんですよ。初乳にはIgA抗体がとても豊富で、大腸菌(E. coli)やRSウイルス、サルモネラ菌など、さまざまな病原体から赤ちゃんの腸と気道を直接守ってくれます。

母乳には、ほかにも赤ちゃんを守る成分が次々と含まれています。分泌型IgA(sIgA)は腸の粘膜にくっついて、病原体が体に入るのを防ぐ盾の役目をはたし、初乳にいちばん濃く含まれています。ラクトフェリン(Lactoferrin)は抗菌・抗ウイルス・抗炎症の働きをもつタンパク質で、細菌が育つのに必要な鉄分を奪って増殖を抑えます。母乳オリゴ糖(HMO)は腸内の善玉菌(ビフィズス菌)のエサとなって腸内環境を健やかに保ち、さらに細菌の壁を直接こわす酵素であるリゾチームや、生きた白血球まで母乳を通じて赤ちゃんに届けられるんですよ。

💡 世界保健機関(WHO)と米国小児科学会(AAP)は、生後6ヶ月まで完全母乳育児を、その後は離乳食と並行して少なくとも1歳まで母乳を続けることを推奨しています。

もちろん、事情があって母乳育児ができない方も多いですよね。粉ミルクは母乳の免疫成分をそっくり同じには再現できませんが、どうか自分を責めないでくださいね。予防接種やビタミンD補充、十分な睡眠といった他の方法でも、赤ちゃんの免疫力をしっかり支えてあげることができますから。

2つめの方法、ビタミンDを忘れずに

意外と見落とされがちなのがビタミンDです。ビタミンDは免疫細胞を目覚めさせて働かせる栄養素なのですが、母乳だけでは十分に補うのが難しく、新生児は日光もたっぷり浴びにくいんですよね。

そこで米国小児科学会(AAP)は、母乳育児中の赤ちゃんには生後数日以内から毎日ビタミンD 400IU(10mcg)を補充するよう勧めています。1歳を過ぎたら600IUに増やします。ところが実際に推奨量をきちんと補充できている赤ちゃんは、わずか2〜19%にすぎません。それだけ多くのパパ・ママが何気なく見落としている部分なので、一度しっかり確認しておくとよいですよ。

ビタミンDはT細胞やマクロファージといった免疫細胞の働きを調節し、体が自分でつくる抗菌物質の産生を助けて、気道感染症のリスクを下げてくれます。母乳育児中なら1日400IUの液体サプリメントを小児科医に相談のうえで飲ませ、ミルク育児なら使っている粉ミルクにすでにビタミンDが入っているか確認してみましょう。1歳以降は1日600IUが目安です。

💡 外でのお散歩もビタミンD合成に役立ちます。週3回以上、15分程度のお散歩で、ビタミンD生成と身体活動の両方がかないますよ。ただし新生児は直射日光を避け、木陰でそよ風に当たる程度で十分です。

3つめの方法、予防接種をスケジュール通りに

予防接種は、赤ちゃんの免疫系を安全にあらかじめトレーニングする、最も科学的で心強い方法です。弱めた形の病原体を先に見せておくことで、体が「こいつを覚えておいてやっつけよう」と備えるしくみなんですよ。米国小児科学会(AAP)の2026年小児予防接種スケジュールには、RSウイルス・B型肝炎・インフルエンザ・髄膜炎菌など18種類の予防可能な疾患に対するワクチンが含まれています。日本の定期予防接種スケジュールも同じように、生後2ヶ月から始めることが推奨されていますよ。

月齢主な予防接種
出生直後B型肝炎(HepB)1回目
生後1ヶ月B型肝炎(HepB)2回目
生後2ヶ月DTaP、Hib、小児用肺炎球菌(PCV)、IPV、ロタウイルス
生後4ヶ月DTaP、Hib、PCV、IPV、ロタウイルス
生後6ヶ月DTaP、Hib、PCV、IPV、ロタウイルス、インフルエンザ、HepB 3回目
生後6〜7ヶ月RSウイルス予防接種(ニルセビマブ、季節による)
生後12〜15ヶ月MMR、水痘、PCV、Hib
💡 予防接種はスケジュール通りに受けることが大切です。遅らせると、その分だけ赤ちゃんが最も感染しやすい時期に免疫の空白ができてしまいます。なお、接種後に注射した場所が少し赤くなったり微熱が出たりするのは、免疫系がきちんと反応しているサインなので、驚かなくて大丈夫ですよ。

4つめの方法、しっかり眠らせてあげる

「睡眠と免疫力にどんな関係が?」と思われるかもしれませんが、実は赤ちゃんの免疫の働きの多くは、眠っている間につくられているんですよ。赤ちゃんが眠っている間、体はサイトカイン(cytokine)というタンパク質を産生します。これは感染と炎症に立ち向かう免疫防御の中心となるものです。だから睡眠が足りないとサイトカインの産生が減り、ウイルスや細菌への抵抗力も一緒に落ちてしまうんです。

月齢別では、新生児(0〜3ヶ月)は1日14〜17時間、乳児(4〜12ヶ月)は1日12〜16時間ほどがおすすめです。よく眠らせてあげるには、お風呂のあと授乳して寝かせる、というように毎日同じ就寝ルーティンをつくり、お昼寝の時間も一定に保ってあげましょう。お部屋は18〜22°Cほどの涼しさにして、照明は暗く静かにすると、より深く眠れますよ。そして安全のため、AAP推奨のとおり生後12ヶ月までは必ず仰向けで寝かせてあげてくださいね。

5つめの方法、タミータイムと体を動かすこと

タミータイム(Tummy Time)とは、起きている時間に赤ちゃんをうつぶせにして過ごさせる時間のことです。首の筋肉を育てる運動として知られていますが、実はタミータイムのような身体活動はリンパ系を刺激して、免疫防御にもよい影響を与えてくれるんですよ。

最初はやさしく、授乳後少なくとも30分たってから、1回3〜5分を1日2〜3回ほどで始めましょう。必ず赤ちゃんが起きていて、保護者がそばで見守っているときに行ってくださいね。これに週3回以上、15分程度のお散歩を加えれば、体も動かせてビタミンDもつくれて一石二鳥です。

免疫力にいい離乳食 (生後6ヶ月以降)

離乳食が始まる生後6ヶ月からは、食べる物でも免疫力を助けてあげられます。先ほどお伝えしたように、免疫細胞の約70%が腸で働くので、腸内環境を健やかに育てる食材がとくにおすすめですよ。

まずはさつまいもとにんじんから始めてみましょう。これらに含まれるベータカロテンはビタミンAの材料となって粘膜免疫を強くしてくれるので、柔らかく蒸してつぶすか、ピューレ状にしてあげましょう。生後6〜7ヶ月を過ぎたら、ブロッコリーやほうれん草もよく加熱して与えられます。抗酸化作用で免疫細胞を守ってくれますよ。タンパク質には牛肉や鶏肉がよく、含まれる亜鉛は免疫細胞をつくるのに欠かせず、鉄分は免疫細胞が働くエネルギーを補ってくれます。1歳を過ぎたら、プレーンヨーグルトで腸内の善玉菌を足し、鮭やサバのオメガ3で炎症をしずめてあげられます。ただしヨーグルトと魚は、1歳以降に少量ずつ始めると安心です。

こんなときは小児科で免疫検査を

先ほどお伝えしたとおり、よく体調を崩すからといって、必ずしも免疫力に問題があるわけではありません。でも、次のようなサインが見られたら、一度小児科に相談してみるとよいですよ。

症状のパターン推奨される対応
1年に8回以上の中耳炎小児科での免疫検査を検討
2回以上の肺炎小児科での免疫検査を検討
抗生物質治療に反応しない感染症速やかに小児科受診
体重増加不良 + 頻繁な感染小児科に相談
発熱なしの重篤な感染症速やかに小児科受診

よくある質問

Q: ビタミンD以外のサプリメントも必要ですか?
A: 完全母乳育児中の乳児は、生後4ヶ月ごろから鉄分補充が必要になることもあります(小児科医に相談を)。ミルク育児の場合は粉ミルクにほとんどの栄養素が含まれています。追加のサプリメントは必ず小児科医の指示に従って判断してください。

Q: 市販の子ども向け免疫サプリメントは効果がありますか?
A: 市販の多くの「免疫力アップ」製品は科学的根拠が乏しいものです。米国小児科学会(AAP)は、健康な赤ちゃんには一般的なサプリよりも、母乳育児・予防接種・バランスの取れた離乳食を優先するよう勧めています。

Q: 風邪をよく引くのは免疫力が弱いせいですか?
A: 保育園や託児所に通い始めた赤ちゃんが1年間に8〜10回風邪を引くのは正常な範囲です。免疫力の問題が疑われるサインは風邪の回数ではなく、抗生物質でも治らない感染症や、肺炎・中耳炎の繰り返しです。

Q: きょうだいがいると免疫力が強くなりますか?
A: さまざまな微生物に自然に触れることは免疫系のトレーニングになります。しかし、それが予防接種やビタミンD補充の代わりになるわけではありません。

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参考文献

赤ちゃんの免疫力を高める方法:母乳・ビタミンD・予防接種 完全ガイド

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医療上の免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイスに代わるものではありません。赤ちゃんの健康について心配な点がある場合は、必ず小児科専門医にご相談ください。