赤ちゃんの嘔吐 vs 吐き戻し:違いと病院に行くべき時
赤ちゃんが吐くと、親御さんは当然慌てて心配になります。しかし、赤ちゃんの嘔吐のほとんどは正常な現象か、軽い原因によるものです。嘔吐と吐き戻しの違い、原因別の対処法、病院に行くべき場合を解説します。
吐き戻し vs 嘔吐:違い
まず「吐き戻し」と「嘔吐」を区別することが重要です。
吐き戻し(逆流)
- 授乳中や直後に少量のミルクが流れ出る
- 力を入れずに自然に出てくる
- 赤ちゃんが不快そうでない
- 体重増加に影響なし
- ほとんどが正常な現象
嘔吐
- 胃の内容物が勢いよく噴出する
- 腹筋が収縮して力が入る
- 赤ちゃんが辛そうで泣くことがある
- 繰り返すと脱水のリスク
- 原因の把握が必要
赤ちゃんの嘔吐のよくある原因
1. 飲みすぎ
赤ちゃんの胃は小さいので、飲みすぎると溢れるように吐くことがあります。
2. 授乳中の空気の飲み込み
哺乳瓶での授乳時に空気をたくさん飲み込むと、げっぷと一緒に嘔吐することがあります。
3. 胃食道逆流
胃の入り口の筋肉が未熟で、胃の内容物が逆流します。ほとんどが成長とともに改善します。
4. 胃腸炎
ウイルスや細菌感染により、嘔吐と下痢が一緒に現れます。
5. 食物アレルギー/過敏症
特定の食べ物に対する反応で嘔吐が起きることがあります。
6. 風邪/インフルエンザ
鼻づまりによる粘液の飲み込み、咳き込みなどが嘔吐を誘発します。
7. 車酔い
移動中のめまいによる嘔吐です。
原因別の症状の特徴
| 原因 | 特徴的な症状 | 伴う症状 |
|---|---|---|
| 飲みすぎ/空気 | 授乳直後に1回のみ | なし、機嫌が良い |
| 胃食道逆流 | 授乳後に繰り返し | 背中を反らせる、ぐずり |
| 胃腸炎 | 繰り返す嘔吐 | 下痢、熱、ぐずり |
| 食物アレルギー | 特定の食べ物の後 | 発疹、じんましん |
| 風邪/インフルエンザ | 咳の後に嘔吐 | 鼻水、熱、咳 |
嘔吐時の基本的な対処法
すぐにやるべきこと
1. 姿勢の調整
- 横向きに寝かせるか、抱いて立てる
- 吐物が気道に入らないように注意
- 絶対に仰向けに寝かせない
2. 口周りの清掃
- 柔らかい布で口の周りを拭く
- 鼻に入った吐物を取り除く
3. 水分補給
- 嘔吐後30分〜1時間待ってから少量ずつ水分を与える
- 母乳育児中なら短く頻繁に授乳
- 経口補水液(ORS)を活用可能
4. 観察
- 嘔吐の回数、量、色を記録
- 体温をチェック
- おむつの濡れ具合を確認(脱水モニタリング)
嘔吐の予防法
授乳関連
- 一度にたくさん飲ませすぎない
- 授乳後は必ずげっぷをさせる
- 哺乳瓶の角度を調整して空気の飲み込みを最小化
- 授乳後30分間は立てた姿勢を維持
離乳食関連
- 新しい食べ物は少量ずつ試す
- アレルギー高リスク食品に注意
- 食べる速度を調節
一般的な予防
- 授乳/食事後すぐに横にしない
- 激しく泣いた後すぐに授乳しない
- 清潔な哺乳瓶、乳首を使用
病院に行くべき場合
緊急事態 - すぐに病院へ
- 噴水のように勢いよく吐く(噴水様嘔吐)
- 吐物に血や胆汁(緑/黄色)が混じる
- お腹が硬く膨らむ
- 重度の脱水症状(目のくぼみ、唇の乾燥、尿の減少)
- 意識がぼんやりしている、反応がない
- 頭を打った後の嘔吐
- 8時間以上尿が出ない
24時間以内に受診が必要
- 24時間嘔吐が続く
- 38℃以上の発熱を伴う
- 下痢が一緒に現れる
- 水分摂取を拒否
- 体重減少が見られる
- 6ヶ月未満の乳児の繰り返す嘔吐
脱水症状の確認方法
嘔吐が続くと脱水が心配されます。以下の症状を確認してください。
軽度の脱水
- いつもより尿の量が少ない
- 唇と口の中が少し乾いている
- 涙が減る
重度の脱水(すぐに病院へ)
- 6時間以上尿が出ない
- 泣いても涙が出ない
- 目がくぼむ
- 皮膚をつまんで離すとゆっくり戻る
- とてもぐったりして反応がない
- 呼吸が速い
特別注意:噴水様嘔吐
生後2〜8週の間に授乳直後、噴水のように勢いよく吐くことが繰り返される場合は幽門狭窄症を疑う必要があります。
幽門狭窄症の特徴
- 授乳後30分以内の噴水様嘔吐
- 吐いた後もお腹が空いている
- 体重増加不良
- 男の子に多い
この場合はすぐに小児科の受診が必要です。
ベビスナで健康記録
ベビスナアプリで赤ちゃんの嘔吐パターンを記録・管理できます。
- 嘔吐の時間、回数、量を記録
- 授乳/離乳食の記録と連携分析
- 体温とおむつの記録で脱水をモニタリング
- 病院訪問時に記録資料を共有
参考文献

医療上の免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイスに代わるものではありません。赤ちゃんの健康について心配な点がある場合は、必ず小児科専門医にご相談ください。
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