赤ちゃんの鵞口瘡(がこうそう)症状・治療・予防 完全ガイド
赤ちゃんの口の中に白い斑点や膜が見えると、びっくりしてしまいますよね。ミルクかすの可能性もありますが、拭いても取れない場合は鵞口瘡(がこうそう)、つまり口腔カンジダ症を疑う必要があります。鵞口瘡はカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)という真菌(カビ)による口腔内の感染症で、新生児や乳児にとても多い病気です。生後6ヶ月未満の赤ちゃんの約5〜7%が経験し、ほとんどの場合、適切な治療で1〜2週間以内に治りますよ。この記事では、鵞口瘡の症状、ミルクかすとの見分け方、治療法、そして母乳育児中のママの乳首への感染まで詳しくご紹介しますね。
鵞口瘡とは?
鵞口瘡(がこうそう)は、カンジダ・アルビカンスという真菌(カビ)が口腔粘膜に過剰に増殖することで起こる感染症です。口腔カンジダ症とも呼ばれます。
カンジダは実は私たちの体に正常に存在する菌なんです。でも、赤ちゃんは免疫システムがまだ未熟なため、この菌が過剰に増殖すると感染症状が現れます。
鵞口瘡になりやすいケース
- 新生児:出産時に産道を通る際にママのカンジダ菌に感染
- 抗生物質を服用中の赤ちゃん:抗生物質が口の中の正常な細菌を殺し、カンジダが増殖しやすい環境を作る
- 免疫力が弱い赤ちゃん:早産児、慢性疾患のある赤ちゃん
- おしゃぶりや哺乳瓶の消毒が不十分な場合
- 母乳育児中にママの乳首にカンジダ感染がある場合
鵞口瘡の症状:こうやって確認しましょう
鵞口瘡の最も代表的な症状は、口の中の白い斑点です。次の症状をチェックしてみましょう。
口腔内の症状
- 舌、歯茎、頬の内側、上あごに白色またはクリーム色の斑点ができます
- 斑点がカッテージチーズやミルクの凝固物のように見えます
- 斑点が合体して、口の中全体が白い膜で覆われることもあります
- 白い膜を無理に拭き取ると、下の粘膜が赤く腫れ、わずかに出血することがあります
行動の変化
- 授乳中にぐずったり泣いたりする(口の中が不快なため)
- おっぱいや哺乳瓶を嫌がることがある
- よだれがいつもより多くなる
- ひどい場合は飲む量が減ることがある
鵞口瘡 vs ミルクかす:見分け方
赤ちゃんの口の中の白いものが鵞口瘡なのか、単なるミルクかすなのか迷いますよね。簡単な方法で見分けることができますよ。
| 区別 | 鵞口瘡 | ミルクかす |
|---|---|---|
| 拭き取りテスト | 柔らかいガーゼで拭いても取れない | ガーゼで簡単に拭き取れる |
| 無理に拭き取った場合 | 赤い粘膜が現れ、出血の可能性あり | きれいな正常な粘膜が見える |
| 場所 | 舌、頬の内側、歯茎、上あごなど複数箇所 | 主に舌の表面だけ |
| 時間経過 | 授乳後も時間が経ってもそのまま | 授乳後しばらくすると自然に消える |
| 赤ちゃんの反応 | 授乳中にぐずる、飲む量が減る可能性 | 特に変化なし |
鵞口瘡とおむつかぶれの関連
鵞口瘡がある赤ちゃんは、おむつ部分にもカンジダ感染が現れることがあります。赤ちゃんが唾液や母乳と一緒にカンジダ菌を飲み込むと、消化管を通っておむつ部分に感染を引き起こすことがあるんです。
カンジダ性おむつかぶれの特徴
- 通常のおむつかぶれと違って鮮やかな赤色または紫がかった赤色
- 発疹の境界がはっきりしていて、周りに小さな衛星状の斑点がある
- 皮膚のしわ(鼠径部のひだ)にも発疹がある
- 通常のおむつかぶれ用クリーム(酸化亜鉛など)では改善しない
鵞口瘡とおむつかぶれが同時にある場合は、両方を同時に治療しないと再感染を防げませんよ。
母乳育児ママの乳首感染(乳頭カンジダ症)
母乳育児中に、赤ちゃんの鵞口瘡がママの乳首に伝染することがあります。逆に、ママの乳首のカンジダ感染が赤ちゃんに伝染することもあります。そのため、ママと赤ちゃんを同時に治療することがとても大切です。
ママの乳頭カンジダの症状
- 授乳中や授乳後に乳首が焼けるような痛み、刺すような痛み
- 乳首が鮮やかなピンク色や赤色に変わる
- 乳首の皮膚がむけたり、ひび割れたり、光沢がある
- 乳首の周りにかゆみ
- ラッチオンに問題がないのに授乳の痛みが続く
鵞口瘡の治療法
鵞口瘡は抗真菌薬で治療し、ほとんどの場合1〜2週間以内に改善します。必ず小児科を受診して、処方に従って治療しましょう。
赤ちゃんの治療
1. ナイスタチン(Nystatin) — 最もよく使われる薬
- 液状の懸濁液で、綿棒や清潔な指に付けて口の中全体に塗ります
- 1日4回、授乳後に塗布します
- 通常7〜14日間使用します
- 白い斑点が消えても、処方された期間を守って使い切ることが再発防止に大切です
2. ミコナゾール(Miconazole) 口腔用ジェル
- ナイスタチンで改善しない場合に使用できます
- 清潔な指に少量を取り、口腔粘膜に塗ります
- 生後4ヶ月未満の赤ちゃんには注意が必要です
3. フルコナゾール(Fluconazole) 経口薬
- 重症例や繰り返す鵞口瘡に処方されることがあります
- 小児科医の処方に従って服用します
ママの治療(乳頭カンジダ)
- 授乳後にミコナゾールまたはクロトリマゾールクリームを乳首に塗ります
- 次の授乳前にきれいに拭き取ります
- 重症の場合は経口フルコナゾールが処方されることもあります
- ママと赤ちゃんを必ず同時に治療する必要があります
家庭でのケアと予防法
鵞口瘡の治療と併せて、家庭でのケアが再発防止にとても重要ですよ。
消毒と衛生
- 哺乳瓶の乳首、おしゃぶり、歯固めは毎回使用後に沸騰したお湯で5分以上消毒しましょう
- 赤ちゃんが口に入れるおもちゃも毎日消毒しましょう
- 赤ちゃんの手をこまめに拭きましょう(指しゃぶりで再感染の可能性があります)
- 授乳後、清潔なガーゼを水で湿らせて赤ちゃんの口の中をやさしく拭いてあげましょう
母乳育児ママの衛生管理
- 授乳前後に乳首を清潔にし、乾燥した状態を保ちましょう
- 母乳パッドはこまめに交換しましょう(湿った環境はカンジダの増殖を促します)
- ブラジャーは60度以上のお湯で洗濯しましょう
- 搾乳器のパーツも毎回使用後に消毒しましょう
おむつケア
- おむつをこまめに交換して、湿った環境を最小限にしましょう
- できれば1日に少しの間でもおむつを外して、お肌に風を当ててあげましょう
- カンジダ性おむつかぶれがある場合は、処方された抗真菌クリームを使いましょう
プロバイオティクス
- 小児科医と相談のうえ、赤ちゃん用プロバイオティクスを検討できます
- 母乳育児中のママもプロバイオティクスの服用が役立つ場合があります
- プロバイオティクスは腸内の正常な細菌バランスを回復させ、カンジダの過剰増殖を抑えるのに役立ちます
病院に行くべき場合
次のような場合は、必ず小児科を受診しましょう。
- 赤ちゃんの口の中に白い斑点が初めて見つかった場合(正確な診断が必要です)
- 鵞口瘡のせいで授乳を嫌がったり、飲む量が著しく減った場合
- 抗真菌薬で治療して5日経っても改善しない場合
- 鵞口瘡が治療後に繰り返し再発する場合
- おむつ部分にもカンジダ感染が疑われる場合
- 赤ちゃんに発熱や脱水症状(おしっこの量が減る、泣いても涙が出ない)がある場合
- 母乳育児中のママの乳首の痛みがひどい、または授乳が困難な場合
ベビスナで健康管理
赤ちゃんの健康の変化を見逃さないためには、こまめな記録が大切ですよね。ベビスナアプリで体系的に管理してみましょう。
- 健康記録機能:鵞口瘡の発生日、治療経過、薬の塗布時間を記録して、小児科受診時に正確な情報を伝えられます
- 授乳記録:授乳量や授乳中の赤ちゃんの様子を記録して、鵞口瘡が授乳に与える影響を把握しましょう
- AI健康相談:赤ちゃんの健康について気になることがあれば、AIチャットボットにすぐ相談できますよ
- おむつ記録:おむつ交換とかぶれの状態を記録して、カンジダ性おむつかぶれの早期発見に役立てましょう
よくある質問
Q: 鵞口瘡はうつりますか?
A: はい、カンジダ菌は伝染することがあります。母乳育児を通じて赤ちゃんとママの間で主に伝染します。赤ちゃん同士で直接うつることは通常ありませんが、消毒されていないおしゃぶりや共有のおもちゃを通じた間接的な感染は起こり得ます。
Q: 鵞口瘡は自然に治りますか?
A: 軽症の場合、免疫力が良好な赤ちゃんでは自然に治ることもあります。でも、治療せずに放置すると範囲が広がったり、授乳に支障が出たりする可能性がありますので、小児科を受診するのがおすすめですよ。
Q: 鵞口瘡がある時に母乳育児を続けても大丈夫ですか?
A: はい、授乳は続けて大丈夫ですよ。ただし、ママと赤ちゃんの両方を同時に治療しないと、お互いに再感染してしまいます。授乳後に乳首をきれいに拭いて、処方された抗真菌クリームを塗りましょう。
Q: 赤ちゃんの鵞口瘡が繰り返します。どうすればいいですか?
A: 再発の最も多い原因は、不十分な消毒とママ・赤ちゃん間の再感染です。哺乳瓶の乳首、おしゃぶり、歯固めを毎回徹底的に消毒し、ママと赤ちゃんを同時に治療しましょう。繰り返し再発する場合は、小児科でフルコナゾールなどの経口抗真菌薬を処方してもらえることがありますよ。
Q: 抗生物質を飲んだ後に鵞口瘡ができました。抗生物質が原因ですか?
A: はい、抗生物質が原因となることがあります。抗生物質は口の中の正常な細菌を殺してしまい、カンジダ菌が過剰に増殖しやすい環境を作ります。抗生物質の服用がどうしても必要な場合は、プロバイオティクスの併用について小児科医に相談してみてくださいね。
参考文献



