赤ちゃんのあせも完全ガイド:原因・種類・治し方と湿疹との見分け方
赤ちゃんの首、背中、わきの下に粟粒のような小さなブツブツができると、パパやママはとても心配になりますよね。一般的に「あせも」と呼ばれるこの発疹は、乳幼児にとても多い皮膚トラブルで、赤ちゃんの約40%が経験するといわれています。赤ちゃんは大人と同じ数の汗腺を持ちながら体の表面積が小さいため、単位面積あたりの汗腺密度がはるかに高く、まだ未熟な汗管が詰まりやすいのです。ほとんどのあせもは涼しい環境を整えるだけで24〜72時間以内に自然に良くなりますよ。この記事では、あせもの種類別の特徴から湿疹との見分け方、正しい家庭ケア、そして病院を受診すべきサインまで、詳しくご紹介します。
あせも(汗疹・miliaria)とは?
あせもは医学用語で汗疹(かんしん、miliaria)と呼ばれます。汗を排出する通り道であるエクリン汗管が詰まり、汗が皮膚の外に出られず皮膚内にたまることで起こる皮膚トラブルです。
汗管が詰まる深さによって、あせもは3つのタイプに分けられます。
水晶様汗疹(Miliaria Crystallina)
- 皮膚の最も外側の層(角質層)で詰まる
- 透明で小さな水ぶくれができる(1〜2mm)
- かゆみや痛みはほとんどない
- 新生児に最も多く、特に生後1〜2週間に多発
- 通常24時間以内に自然に消失
紅色汗疹(Miliaria Rubra)
- 表皮の中間層で詰まる
- 赤いブツブツとかゆみ・チクチク感を伴う
- 最も一般的なタイプで、生後1〜3週間の赤ちゃんに多い
- ひどくなると膿疱性汗疹(Miliaria Pustulosa)に進行することも
- 涼しい環境にすれば数日〜1週間で改善
深在性汗疹(Miliaria Profunda)
- 真皮の深い層で詰まる
- 肌色のブツブツが出て、かゆみは少ない
- 乳幼児には非常にまれで、紅色汗疹を繰り返した後に発生することがある
赤ちゃんにあせもができやすい理由
赤ちゃんが大人よりあせもになりやすいのには、明確な生理学的理由があります。
1. 未熟な汗管
- 新生児のエクリン汗管はまだ完全に発達しておらず、詰まりやすい状態です
- 特に生後2〜3週間までは汗管の機能が不完全です
2. 高い汗腺密度
- 赤ちゃんは大人と同じ約200〜400万個の汗腺を持っていますが、体表面積が小さいため、単位面積あたりの密度が6〜8倍も高くなります
3. 高い体温と新陳代謝
- 新生児の基礎体温は大人よりやや高く(36.5〜37.5°C)、新陳代謝が活発なため汗をたくさんかきます
4. 皮膚のしわ(くびれ)
- 首、わきの下、ひじの内側、おむつ周りなど、皮膚が重なる部分に汗がたまりやすくなります
あせもができやすい部位
あせもは汗がたまりやすく、通気性が悪い部位に集中的にできます。
- 首のしわ — 最も多い部位。ぽっちゃりした赤ちゃんは特に注意
- わきの下 — 腕と胴体が接する部分
- 背中と胸 — 仰向けで過ごす時間が長い赤ちゃんに多い
- おでこと頭皮 — 帽子を長時間かぶっているとできやすい
- おむつ周り — おしりや鼠径部のしわ
- ひじ・ひざの内側 — 皮膚が重なるところ
あせも vs 湿疹 vs アレルギー発疹:見分け方
赤ちゃんの肌に発疹ができると、あせもなのか、アトピー性湿疹なのか、アレルギー発疹なのか、判断が難しいですよね。下の比較表を参考にしてみてください。
| 項目 | あせも(汗疹) | アトピー性湿疹 | アレルギー発疹 |
|---|---|---|---|
| 原因 | 汗管の詰まり(暑さ・湿気) | 遺伝的素因+環境刺激 | 特定の食物・物質への免疫反応 |
| 見た目 | 粟粒状の小さなブツブツ・水ぶくれ | 乾燥してカサカサした赤い斑点 | じんましん・赤い斑点、腫れ |
| 好発部位 | 首・わきの下・背中(しわ部分) | 顔・頬・手足の外側 | 全身または接触部位 |
| かゆみ | 軽度〜中等度 | 強い(特に夜間に悪化) | 中等度〜強い |
| 肌の乾燥 | なし | 非常に強い | なし〜軽度 |
| 持続期間 | 涼しくすれば1〜3日で改善 | 慢性(数ヶ月〜数年繰り返す) | 原因除去で数時間〜数日で改善 |
| 季節との関係 | 夏(高温多湿)に悪化 | 冬(乾燥)に悪化 | 季節に関係なし |
| 対処法 | 涼しい環境、通気性確保 | 保湿+処方された塗り薬 | 原因物質の除去、抗ヒスタミン薬 |
家庭でのあせもの治し方とケア
ほとんどのあせもは薬を使わなくても、環境を整えるだけで良くなります。次のステップで管理してみましょう。
1. 涼しい環境を作る
- 室温を24〜26°C、湿度を**40〜60%**に保ちましょう
- 扇風機やエアコンの風が赤ちゃんに直接当たらないよう、間接的に通気しましょう
2. 汗をこまめに拭く
- 濡らしたガーゼやタオルでやさしく汗を拭き取りましょう
- 特に首のしわ、わきの下などのくびれ部分を丁寧にケアしましょう
3. ぬるま湯でお風呂
- 1日1〜2回、36〜37°Cのぬるま湯で5〜10分入浴
- 石けんの使用は最小限にし、無香料・弱酸性のものを選びましょう
- 入浴後はタオルで押さえるようにやさしく水分を拭き取りましょう
4. 衣類の管理
- 綿素材で通気性の良い、ゆったりとした服を着せましょう
- 大人より1枚少なく着せるのが基本です
- 汗で濡れた服はすぐに着替えさせましょう
5. 塗り物に関する注意点
- ベビーパウダーは使用禁止 — 汗と混ざってかえって汗管を詰まらせます
- ワセリン・オイルも使用禁止 — 油分が汗管の出口を塞いで悪化させます
- カラミンローションは医師に相談の上、限定的に使用可能です
- かゆみがひどい場合は小児科で処方された塗り薬を使いましょう
あせもを予防するための6つの習慣
あせもは予防が最も大切です。次の6つの習慣を日常に取り入れてみましょう。
1. 適切な室内環境を維持する
- 夏場のエアコン設定温度:24〜26°C
- 湿度管理:40〜60%(除湿機やエアコンの除湿機能を活用)
- 換気:1日2〜3回、10分以上
2. 賢い服選び
- 綿やバンブー繊維など、汗を吸収して通気性の良い素材を選びましょう
- ノースリーブよりも半袖がおすすめ(わきの下の汗を吸収)
- ぴったりサイズよりも少しゆとりのあるサイズを
- 外出時は着替えを持参し、汗をかいたらすぐに着替えさせましょう
3. 入浴習慣をつける
- 夏は1日1〜2回ぬるま湯で入浴
- 入浴時間は5〜10分以内に
- 首のしわ、わきの下、鼠径部を丁寧に洗いましょう
4. 外出時の注意
- 午前10時〜午後3時の直射日光を避けましょう
- ベビーカーの通気性を確保し、赤ちゃんの背中に汗がたまっていないかこまめにチェック
- チャイルドシートには綿素材のシートを敷いて汗を吸収させましょう
5. 水分補給
- 母乳・ミルクをしっかり飲ませて体内の水分を維持しましょう
- 離乳食を始めた赤ちゃんには少しずつお水も補給してあげましょう
6. 睡眠環境の管理
- 就寝時の室温は22〜24°Cに保ちましょう
- 布団は薄い綿の布団やスリーパーを活用しましょう
- 防水シーツの上に綿のシーツを敷いて汗を吸収させましょう
こんな時は病院へ
ほとんどのあせもは自然に治りますが、次の症状が見られたらすぐに小児科または小児皮膚科を受診してください。
- 発疹の部分に膿ができたり黄色いかさぶたがついている場合(細菌感染の疑い)
- 38°C以上の発熱を伴う場合
- 発疹が3日以上続く、またはどんどん広がる場合
- 赤ちゃんがひどくぐずって眠れない場合
- 発疹部分が腫れたり熱を持っている場合
- 浸出液が出たり悪臭がする場合
季節別あせもケアのポイント
夏(6〜8月)
- エアコン・扇風機で室温管理が最重要
- 外出時間を朝・夕方に調整しましょう
- 1日2回の入浴で肌を清潔に保ちましょう
- 日焼け止め(生後6ヶ月以降)はあせもの部位にはなるべく避けましょう
梅雨
- 湿度管理が一番大切(除湿機を活用)
- 洗濯物が乾きにくいので着替えを多めに用意しましょう
- 換気が難しい日はエアコンの除湿モードを活用しましょう
冬
- 室内の暖房による過熱に注意(22〜24°Cが適切)
- 外出時は厚い服1枚より薄い服を重ね着にしましょう
- 室内に入ったらすぐに上着を脱がせましょう
- 床暖房の上に長時間寝かせないようにしましょう
季節の変わり目(春・秋)
- 寒暖差が大きい日は重ね着で調節しましょう
- 日中の活動量が増えたら1枚脱がせてあげましょう
ベビスナで赤ちゃんの肌の健康を管理しよう
赤ちゃんの肌に発疹ができると、あせもなのか湿疹なのかアレルギーなのか、不安になりますよね。ベビスナのAI肌分析機能をぜひ活用してみてください。
- AI肌分析 — 赤ちゃんの肌の写真を撮ると、AIが肌の状態を分析し、ケア方法をご提案します
- 症状記録 — 発疹の変化を写真とともに記録すれば、受診時にとても役立ちますよ
- 環境記録 — 室温、湿度、服装などを記録すれば、あせもの原因を特定しやすくなります
- AI育児チャットボット — 肌に関する疑問をいつでも質問できますよ
参考文献



