ベビーサイン完全ガイド:言葉が出る前に赤ちゃんと通じ合う方法
成長の記録を残しておきましょう
無料で始める赤ちゃんが火がついたように泣いているのに、いったい何を欲しがっているのか分からず、抱っこしながらおろおろしてしまったこと、ありませんか。おなかがすいたのか、眠いのか、どこか痛いのか…。まだ話せないけれど、確かに伝えたいことがある赤ちゃん。その「分からなくてつらい」気持ちを少しやわらげてくれるのが、ベビーサインです。言葉が出る前に、手の動きで赤ちゃんと気持ちを通わせる方法なんですよ。ふつう生後6~8ヶ月ごろから見せ始めると、8~12ヶ月ごろに赤ちゃんが小さな手で「もっと」「もういらない」と合図を返してくれるようになります。この記事では、ベビーサインとは何か、いつどう始めるか、最初に教えやすいサインや、ママがよく抱く誤解まで、正直にお話ししていきますね。
ベビーサインって、そもそも何でしょう?
ベビーサインとは、まだ話せない赤ちゃんが手の動きで自分の気持ちを伝えられるように手助けする、かんたんなジェスチャーのことです。「もっと」「もういらない」「眠い」といった毎日の気持ちを、手で表せるように教えていきます。大げさな教育ではなく、赤ちゃんと手で交わす小さな約束、くらいに思っていただくと気がラクですよ。
ひとつだけ、はっきりさせておきたいことがあります。ベビーサインは、ろう者コミュニティで使われる正式な手話(日本手話やアメリカ手話ASLなど)とは違います。なぜなら、正式な手話は独自の文法と語彙をもつ、れっきとした一つの言語だからです。一方ベビーサインは、言葉が出る前に一時的に使う補助的な手段で、一部の動作を正式な手話から借りることはあっても、それ自体が文法をもつ言語ではありません。ですから「正確にやらなきゃ」と気負わなくて大丈夫ですよ。
💡 ベビーサインは言葉の代わりではなく、言葉を支えてくれる道具です。だからこそ、手の動きだけでなく、いつも言葉といっしょに使ってあげることが大切なんです。いつから始めるとよいでしょう?
見せ始めるのによい時期は、生後6~8ヶ月ごろです。なぜなら、この頃になると手と目を合わせて動かす力が育ち、いないいないばあのように人とやりとりする遊びを楽しみ始めて、こうしたやりとりの心の準備が整ってくるからです。
ただし、見せ始めてもすぐに赤ちゃんがまねをするわけではありません。ふつうは根気よく見せ続けたあと、8~12ヶ月ごろになってようやく、赤ちゃんが自分からサインを作って見せ始めます。その理由は、その頃にやっと指の小さな筋肉が十分に育つからです。ですから最初の数週間、長ければ数ヶ月、反応がなくても「うちの子はだめなのかな」とがっかりしないでくださいね。その静かな時間が、ちゃんと積み重なっているんですよ。
| 時期 | 特徴 | 親がすること |
|---|---|---|
| 6~8ヶ月 | 手と目の協応が発達、教え始めの適期 | 基本サイン2~3個をくり返し見せる |
| 8~10ヶ月 | サインを認識し、反応し始める | 同じサインを毎日の習慣につなげる |
| 10~12ヶ月 | 赤ちゃんが自分からサインで表現する | たくさんほめてすぐに応えてあげる |
本当に効果があるの?正直にお話しします
ベビーサインのいちばんはっきりした良いところは、おたがいに「分かってもらえなくてつらい」場面が減ることです。なぜなら、赤ちゃんが「もっと」「お水」を手で表せるようになると、欲しいものが伝わらずに泣きじゃくる場面がぐっと減るから。ママも赤ちゃんが何を求めているかをすばやく読み取って、すぐに応えてあげられます。この「分からなくて泣く」時間こそ、言葉が出る前のいちばんつらいところなので、そこがラクになるのは大きいですよ。
もう一つは、親子のきずなが深まることです。サインをやりとりすること自体が、目を合わせておたがいに集中する時間なので、心の通い合いが深まります。これは思っている以上に大きな贈り物なんです。
でも、正直にお伝えしますね。「ベビーサインをするとIQが上がる」「天才になる」「言葉がぐんと早くなる」といった大きな主張は、しっかりした科学的根拠がありません。早い時期に手の動きを少しできたからといって、一生の頭のよさにつながるわけではないからです。アメリカ言語聴覚協会(ASHA)や多くの研究も、ベビーサインが長期的な言語・認知の優位を保証するわけではないと見ています。ですから、かしこい子にするためではなく、今いる赤ちゃんともっと楽しく通じ合うために、肩の力を抜いて始めるのがいちばん健康的ですよ。
⚠️ 「天才に育てます」といった宣伝に振り回されすぎないでくださいね。ベビーサインの本当の価値は、いらだちを減らし、赤ちゃんとの心の距離を縮めてくれることにあります。最初に教えるのにぴったりな基本サイン
最初から欲張らず、赤ちゃんの一日でいちばんよく出てくるサイン2~3個から、気軽に始めてみましょう。下は、ママがよく最初に教えるサインです。動作が家庭ごとに少し違っても、まったく問題ありません。正しい形よりも、家族みんなが同じ動作をずっと使い続けることのほうが、ずっと大切なんですよ。
| サイン | 動作の説明 | 使う場面 |
|---|---|---|
| もっと | 両手の指先を合わせて、まん中でトントンと合わせる | 食べ物や遊びをもっと欲しいとき |
| まんま(食べる) | 指先をつまんで口のほうへ運ぶ | おなかがすいて食べたいとき |
| もういらない | 両手を開いて左右にふる | 食事や活動を終えたいとき |
| お水 | 指三本をのばして口元にトントンとあてる | のどがかわいたとき |
| いたい | 両手の人さし指を、痛い場所の近くで向かい合わせる | どこかが不快だったり痛いとき |
| ねむい | 手のひらをほおにあてて、頭を少しかたむける | つかれて眠りたいとき |
| ママ・パパ | ママは親指をあごに、パパは親指をおでこにあてる | 親を呼んだりさがしたりするとき |

どう教えたらいいの?
うれしいことに、特別なレッスンはいりません。毎日のくり返しが、いちばんの先生なんです。いくつかのことを心にとめて、生活の中で自然に見せてあげてくださいね。
まず、手の動きだけを見せず、いつも言葉といっしょに。「もっとあげようか」と言いながら、同時に「もっと」のサインを見せる、という具合です。なぜなら、言葉と手の動きをセットで入れてあげると、赤ちゃんが「この手の動きはこの意味なんだ」と結びつけられるからです。そして、同じサインをいつも同じ場面につなげましょう。ごはんのたびに「まんま」、寝るたびに「ねむい」のサイン、というふうに。同じ場面でくり返すと、赤ちゃんの頭にパターンがくっきりきざまれます。
くり返しは、たっぷりしてあげてくださいね。一日に何度も、数週間こつこつと。さきほどお伝えしたように、効果が8~12ヶ月ごろにやっと出るのはふつうのことなので、あせらないで。それから、ママだけでなくパパや祖父母も、家族みんなが同じ動作を使うと、赤ちゃんはぐんと早く覚えます。家族で決めた動作なら、正式な手話でなくても大丈夫です。最後に、赤ちゃんがサインを見せたら、すぐに応えてにっこり笑ってあげてください。「お水がほしかったんだね、じょうずだね」と喜んであげると、「通じた」といううれしさが積み重なって、もっとやりたくなりますよ。
💡 はじめは「もっと」「もういらない」のように、一日に何度も使うサインから始めましょう。よく使うサインほど、赤ちゃんが早く覚えてくれますよ。よくある心配:手で合図すると言葉が遅れない?
ベビーサインをためらういちばんの理由が、これですよね。「手の動きにたよると、言葉が遅れないかな」という心配です。結論からお伝えすると、この心配は根拠が乏しいんです。どうか気に病みすぎないでくださいね。
多くの研究や専門機関は、ベビーサインが言葉の発達を遅らせるという、はっきりした証拠を見つけていません。それどころか、サインをいつも言葉といっしょに使えば、単語と意味を結びつける練習になって、言葉の発達に役立つこともあると見られています。赤ちゃんは話す準備ができると、手の動きを自然に言葉へ置きかえていくんです。サインは言葉をじゃまするものではなく、言葉へ進む手前の一歩、というわけですね。
ただ反対に、「ベビーサインをすると言葉が劇的に早まる」という保証もありません。期待しすぎず、心配しすぎず、「遅らせもしないし、魔法のように早めもしない」くらいに、おだやかに考えていただくのがちょうどいいですよ。
いくら見せても反応がないとき
何週間も、何ヶ月も一生懸命見せたのに赤ちゃんがまねをしてくれないと、正直がっかりしますよね。でも安心してください。ほとんどの場合、何の問題もないんです。次のことを確かめてみると、きっと気持ちがラクになりますよ。
まだ時期が早いだけかもしれません。指の筋肉が育ちきっていないと、8~12ヶ月を過ぎてから出ることもあります。あるいは、一度にたくさんのサインを見せすぎていないでしょうか。2~3個にしぼるほうが、赤ちゃんにはずっと分かりやすいんです。くり返しが足りないことも多いので、毎日の中でもっと頻繁に、こつこつ見せてみてくださいね。そして、赤ちゃんごとにペースが違うことも覚えておいてください。ある赤ちゃんは、サインより指さしや喃語で先に気持ちを表すこともあるんですよ。
⚠️ ベビーサインを全くしなくても、それ自体は問題ではありません。ただし、12ヶ月になっても指さしや手をふるようなジェスチャーがまったく出ない場合は、一度小児科に相談してみてくださいね。ベビスナでベビーサインの思い出を残そう
どのサインをいつ初めて見せたかを記録しておくと、あとで見返すたびに笑顔になる、大切な思い出になりますよ。ベビスナアプリに気軽に残してみてくださいね。
- 発達のマイルストーン記録:初めてのサインが出た日づけを記録し、写真もいっしょに残せます
- AI発達ヘルパー:赤ちゃんの月齢に合ったコミュニケーション発達の段階を案内してもらえます
- 家族共有:赤ちゃんが覚えたサインを家族みんなで共有し、同じ動作を使えます
- AIチャットボット相談:ベビーサインや言葉の発達で気になることを、いつでも聞けます
よくある質問(FAQ)
Q: ベビーサインは何ヶ月から始めるべきですか?
A: ふつう生後6~8ヶ月から教え始めます。赤ちゃんが自分からサインを見せる効果は8~12ヶ月頃に出るので、あせらないでくださいね。
Q: ベビーサインをすると言葉が遅れますか?
A: 言葉が遅れるという根拠は乏しいです。いつも言葉といっしょに使えば、むしろ言語の発達に役立つこともあります。
Q: 正式な手話を正確にまねしないといけませんか?
A: いいえ。家族が一貫して同じ動作を使うことのほうが大切です。正式な手話の動作を借りると、覚えやすくなることはあります。
Q: はじめは何個のサインから教えるとよいですか?
A: 一日によく使う「もっと」「まんま」「もういらない」のようなサイン2~3個から始めるとよいです。慣れてきたら一つずつ増やしましょう。
参考文献

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