トマトの離乳食:いつから・皮と種・ミニトマトを丸のまま渡さない理由

授乳量、もう覚えておかなくて大丈夫
無料で始めるトマトは皮と種を取って加熱すれば、離乳初期から使える食材です。ただしミニトマトは話が別です。保育所向けの給食の手引きが、過去に窒息事故が起きた食材の例として、白玉風の団子と並べて「丸のままのミニトマト」を名指しで書いているからです。野菜でこう名前が挙がっているのは、ミニトマトだけです。
トマトはいつから
加熱して皮と種を取り除けば、初期(生後5〜6ヶ月)から始められます。トマトはアレルギー表示の対象29品目には入っておらず、酸味が立たない程度に加熱すれば初期の赤ちゃんでも受け入れやすい食材です。
なお、始める時期を遅らせてもアレルギーの予防にはなりません。厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」は、「食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はない」とはっきり書いています。
月齢別の形と量
| 時期 | 固さの目安 | トマトの扱い | 野菜・果物の合計量 |
|---|---|---|---|
| 初期 5〜6ヶ月 | なめらかにすりつぶした状態 | 皮と種を取り、加熱してすりつぶす | 記載なし |
| 中期 7〜8ヶ月 | 舌でつぶせる固さ | 皮と種を取り、加熱して細かく | 20〜30g |
| 後期 9〜11ヶ月 | 歯ぐきでつぶせる固さ | 皮と種を取り、加熱して小さく | 30〜40g |
| 完了期 12〜18ヶ月 | 歯ぐきで噛める固さ | 加熱し、皮は様子を見ながら | 40〜50g |

固さの欄は「授乳・離乳の支援ガイド」の離乳の進め方の目安をそのまま写したものです。何mmに切るという規定はなく、基準は歯ぐきで押してつぶれるかどうかです。
「野菜・果物」は二枠ではなく一枠です
表の20〜30g、30〜40gは野菜と果物を合わせた量です。果物に別枠があるわけではありません。トマトを果物のように考えて野菜と別に数えると、その食事から野菜が消えてしまいます。
💡 トマトは分類上は野菜です。甘みがあるので果物のように扱いやすいのですが、同じ枠を分け合う食材だと考えてください。ミニトマトは、丸のまま渡さないでください
この記事でいちばん大切なところです。
保育所向けの給食の手引きには、こういう一文があります。「過去に誤えん・窒息の事故が起きた食材」の例として白玉風の団子と「丸のままのミニトマト」を挙げ、使用しないことが望ましいと書かれています。同じ文書は「子供の年齢月齢によらず、普段食べている食材が窒息につながる可能性がある」とも添えています。
なぜミニトマトなのでしょうか。大きさが子どもの気道の直径に近く、表面がつるつるしていて、皮に弾力があるため噛み切られずにそのまま滑り込んでしまうからです。半分に切っただけでは、その半分がまだ気道をふさぐ形のままです。
消費者庁の統計を見ると、この注意がどこから来たのかが見えてきます。平成22〜26年、14歳以下の窒息死623件のうち食品によるものが約17%にあたる103件で、そのうち87件が6歳以下でした。年齢別では0歳が49件で47%を占めています。原因食品には菓子類11件、果実類(りんご、ぶどうなど)5件が挙がっています。
⚠️ ミニトマトは縦に4つに切って渡してください。半分に切るだけでは足りません。大きいトマトも同じように小さく切ります。
皮と種はいつまで取るのか
皮は歯ぐきで押してもつぶれにくいので、後期までは取り除くほうが安全です。完了期に入って上手に噛めている様子が見えたら、少しずつ残して試してみてください。
皮むきは難しくありません。ヘタの反対側に浅く十字の切り込みを入れ、熱湯に10秒ほどつけてから冷水に移すと、手でむけます。種のまわりのゼリー状の部分はスプーンでかき出せば取れます。
手づかみ食べを始める時期が一番あぶないです
手づかみ食べはたいてい後期(生後9ヶ月ごろ)に始まります。ところが歯の生える順番を見ると、前歯8本がそろうのは1歳前後で、すりつぶす奥歯が生え始めるのは完了期の後半です。
つまり9ヶ月から1歳を過ぎてしばらくの間、赤ちゃんはつかんで噛み切ることはできても、すりつぶすことはできない状態です。この時期にミニトマトのような丸くて弾力のあるものを手に持たせると、噛み切れないまま丸ごと入っていくことがあります。
食べている間のルールも消費者庁がまとめています。遊びながら・歩きながら・寝転んだまま食べさせない、ゆっくりよく噛ませる、水やお茶でのどを潤す、眠くないか・正しく座っているかを確かめる、食べている間に驚かせない、です。

トマトはアレルギー表示の29品目に入っていません
消費者庁の食物アレルギー表示制度は、表示義務の9品目と表示推奨の20品目、合わせて29品目を定めています。トマトはこの中に入っていません。りんご、キウイフルーツ、ももは推奨20品目に入っていますが、トマトは入っていないのです。
もちろん、載っていないからといって反応が絶対に出ないわけではありません。新しい食材は午前中に、自宅で、一度に1種類だけ、少量から。この原則はトマトにも同じように当てはまります。じんましんやくり返す嘔吐など気になる症状が出たら、小児科に相談してください。
下ごしらえと保存
- 加熱してつぶしたトマトは、製氷皿に小分けして冷凍すると便利です
- 冷凍は1ヶ月以内に使い切り、一度解凍したものは再冷凍しません
- 解凍は前の夜に冷蔵室へ移すか湯せんで。常温に出しっぱなしにはしません
- 市販のトマト加工品は塩や砂糖が入っていることが多いので、表示を確認してください
ベビスナでトマトの反応を記録する
- 新しい食材をあげた時刻と量を記録し、反応が出たときに原因を絞り込めます
- うんちの写真をAIが分析し、色や状態の変化を合わせて見られます
- 野菜・果物の合計量が目安の範囲に収まっているかをひと目で確認できます
よくある質問(FAQ)
Q: トマトは何ヶ月から与えられますか?
A: 皮と種を取り除いて加熱すれば、離乳初期の生後5〜6ヶ月から始められます。トマトはアレルギー表示の対象29品目には入っていません。ただし開始を遅らせてもアレルギー予防になるという科学的根拠はないので、他の新しい食材と同じく午前中に自宅で少量から始めてください。
Q: ミニトマトは半分に切れば安全ですか?
A: 足りません。半分に切った断片も気道をふさぐ形のままなので、縦に4つに切るほうが安全です。保育所向けの給食の手引きは、過去に窒息事故が起きた食材の例として丸のままのミニトマトを名指しで挙げ、使用しないことが望ましいと書いています。
Q: トマトの皮はいつまでむくべきですか?
A: 皮は歯ぐきで押してもつぶれにくいため、後期の9〜11ヶ月までは取り除くほうが安全です。完了期に入って上手に噛めていれば、少しずつ残して試してください。ヘタの反対側に十字の切り込みを入れ、熱湯に10秒つけてから冷水に移すと手でむけます。
Q: トマトはどれくらいあげればいいですか?
A: 目安は中期7〜8ヶ月で20〜30g、後期9〜11ヶ月で30〜40g、完了期12〜18ヶ月で40〜50gです。大切なのは、この数字が野菜と果物を合わせた量だということです。トマトを果物として別に数えるとその食事の野菜分が消えてしまうので、同じ枠を分け合うと考えてください。
参考文献
医療上の免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイスに代わるものではありません。赤ちゃんの健康について心配な点がある場合は、必ず小児科専門医にご相談ください。
あわせて読みたい記事
こんな記事もおすすめ

りんごの離乳食:初期・中期・後期の形と量、生で渡していい時期
りんごはすりおろして加熱すれば離乳初期から始められます。ただし量は野菜と合わせて中期20〜30g、後期30〜40g。前歯は1歳前後に8本そろいますが、すりつぶす奥歯が生え始めるのは離乳完了期の後半です。

離乳食で赤ちゃんがオエッ・えずくのは普通? 窒息との違いとペースト卒業の進め方
離乳食で赤ちゃんがオエッとえずくと不安になります。よくある反応と危険な窒息の違い、受診を急ぎたいサイン、ペーストからつぶつぶへ安全に進めるコツを保護者向けに整理します。

離乳食のほうれん草:いつから、なぜ「アク抜き」なのか、休ませる日
ほうれん草は離乳初期から使えます。「アク抜きして」と誰もが言いますが理由は二つ。えぐみのシュウ酸と、葉菜類に多い硝酸塩です。茹でると硝酸塩は3〜4割減り、ただし胃腸炎で下痢や嘔吐がある日は休ませます。